2022年08月05日
KSC CZ CZ75 2nd

今回は、KSCの「Česká zbrojovka(CZ) CZ75 2nd」のご紹介です。

実銃は、Česká zbrojovka(CZ)社開発のオートマチックですね。
1975年に量産が開始されましたが、本モデルは80年代中頃にレール部を延長したモデルを再現しています。
なお、使用口径は9×19mm、装弾数は15+1発となっています。

トイガンでは、古くは我らがマルシン工業がライブカートリッジ式のガスブローバックガスガンを販売していたほか、MGCも固定スライドからガスブロと販売していました。ほかにもLSなどもラインアップに加えていました。
一般的には知名度の高いモデルではありませんが、国内では高評価で紹介されたことでモデルアップの機会に恵まれたと言えますね。

KSCではABS版からリリースを開始し、米国への正式輸入モデルでエナメル塗装仕上げを再現したバウスカモデルや、MGCに続いてショートレールと呼ばれる初期のモデルもラインアップに加えています。
本モデルはHW樹脂を採用したモデルで、ABS版と比較すると重量感を得られるものとなっています。

2022年06月24日
KSC H&K MK23 USSOCOM PISTOL

今回は、KSCの「H&K MK23 U.S.SOCOM PISTOL」のご紹介です。
なお、以前に最初期のABSモデルをご紹介していますが、本モデルはその後に販売されたHWモデルとなります。

実銃は、独Heckler & Koch社が1996年に米軍特殊部隊向けに開発したハンドガンとなります。
この開発プログラムの要求項目は最大寸法および重量から、耐久性、操作性、トリガー重量と多岐にわたり、さらにはサプレッサーとエイミングモジュールの装着まで入っていました。また、使用弾薬は.45ACP+Pが指定されており、こちらも全体サイズに影響を与えたものとおもわれます。なお、装弾数は12+1発となっています。

ある種鳴り物入りで登場したMK23 SOCOM ピストルではありますが、法執行機関においても扱いづらいそのサイズが主な要因として限定的な採用となってしまったようです。
民間市場向けにも販売はあったようですが、セルフディフェンスにはオーバースペックでしょうし、2010年頃に製造中止となったのもやむを得ないところではありますね。

KSCのSOCOM ピストルはメーカー活動の比較的初期に製作されましたが、メーカーとしての方向性をよく表したモデルだったようにおもいます。
専用のエイミングモジュールの輸入販売を行っていた記憶があるのですが、これは実銃用も問題なく装着できるという自信の裏返しとも言えメーカーの自身が伺えます。
このあたりはSIG PRO 2340 / 2009をモデルアップした際に「(入手できれば)実銃用グリップが装着可能」とうたっていたことにも通じますね。
いまとなれば実銃準拠のサイズというのも当然のようになっていますが、この頃合いはそういった姿勢を嬉しくおもっていたのをおぼえています。

2022年05月20日
KSC BERETTA M8000 COUGAR F

今回は、KSCの「BERETTA M8000 COUGAR F」のご紹介です。
なお、最初期のABSモデルを以前にご紹介しましたが、本モデルはその後に販売されたHWモデルとなります。

実銃は、伊ベレッタ社が92シリーズからの耐久性向上およびコンパクト化を目的として1995年に開発したハンドガンです。
最大の特徴はショートリコイルの方式を92シリーズで採用されていたプロップアップ方式からロテイティングバレル方式に変更したことです。これに伴い同社で採用されていたスライドトップをカットしバレル上部が見えるデザインが廃されています。
使用弾薬は9×19mmで、装弾数は15+1発となっています。また、.357SIG、.40S&W、.45ACPを使用するバリエーションモデルも展開されていました。

M8000 COUGAR Fは、本モデルのほか東京マルイがエアコッキングガンを販売していました。
また、口径が異なりますが、.45ACPのM8045はWAがモデルアップしています。
実銃の評価はやや微妙なものに終わったようですが、トイガンとしては複数のメーカーから販売されておりありがたい状況であったと言えそうです。

KSCのM8000 COUGAR Fは、実銃が発売された翌年の'96年に登場するなど、トイガンとしては画期的な速さでモデルアップされました。
これはメーカー活動を開始し、独自モデルを意欲的に販売していた同社としては間違いなく他社に先駆けて展開できるモデルとしてのチャレンジだったとおもいます。
他社にないラインアップや細かなところまでこだわったモノ作りの姿勢は、一トイガンファンとして非常に嬉しく感じたのを憶えています。
いまはメーカー活動も苦しい時期なのかもしれませんが、いつかファンを楽しませてくれる状況を創出してくれることを期待しています。

2022年03月04日
KSC S&W PERFORMANCE CENTER M945 COMPACT

今回は、KSCの「S&W PERFORMANCE CENTER M945 COMPACT」のご紹介です。
なお、KSCの商品名は「M945 コンパクト ジョーカー」となっています。

実銃は米S&W社の誇るカスタム部門「パフォーマンスセンター」製のオートマチックピストルです。
メーカー製のカスタム扱いの位置付けとなりますが、実銃はいくつかのバリエーションがあり、本モデルもそのひとつとなりますね。
使用弾薬は.45ACPで、コンパクトモデルである本モデルの装弾数は6発です。

前出のとおりいくつかのバリエーションがあるM945ですが、本モデルそのままの実銃は見つけられませんでした。4インチモデルに本モデルとおなじ意匠(段付きのスライドの前方にスケイルドセレーション)のモデルがありましたので、そちらをモチーフにしているのかもしれません。
いずれにせよ、非常によくまとまったデザインで、所有欲を充たしてくれるモデルになっています。

M945Cの記事でも記載いたしましたが、M945シリーズはKSCの最高傑作のひとつに位置付けられるモデルだとおもっています。
フルサイズ、コンパクトともに素晴らしい仕上がりとなっていますが、現状絶版となってしまっています。
完成度が高いだけに絶版となるのは本当に残念でなりません。ぜひいつの日か、このシリーズのような高いレベルのモデルを製品化してくれることを願っています。

2022年02月25日
KSC S&W PERFORMANCE CENTER M945 COMPACT

今回は、KSCの「S&W PERFORMANCE CENTER M945 COMPACT」の再登場です。
以前の記事はコチラとなっております。

実銃は、米Smith & Wessonのカスタム部門であるパフォーマンスセンターが、自社のM450×系に1911系のエッセンスを取り入れて製作したカスタムモデルとなります。具体的にはM4506のスライドとフレーム周りに1911のパーツ構成を取り入れたものとなっています。
なお、使用弾薬は.45ACPで、装弾数は6発となっています。

トイガンとしては唯一のモデルアップとなっています。KSCはM945のフルサイズを皮切りに、コンパクトモデルも含めてかなりの数をラインアップに加えています。
この辺りは同社のヒストリーアーカイブもご確認いただければとおもいます。我が家にもフルサイズはいくつかのバリエーションモデルが眠っています・・・。

本モデルはフルサイズに続いてラインアップに加わりましたが、フルサイズとはデザインが異なるためトイガン化はなさそうにおもっていたため、商品化のアナウンスがあった際にはひとり小躍りをした記憶があります(トイガン化の言及はGun誌 2003年9月号の実銃の記事中でしたね)。
実際に手にしてみると、当時のKSC製品らしく加工跡が程よく残った仕上げのよさと小気味いい作動を味わうことができ、まさしく最高傑作とおもったものでした。
個人的に本当にお気に入りで、このモデルはいまでもすぐに取り出せるところに保管しており、時折取り出しては弄んでいたりしています。

2022年01月07日
KSC SIG SAUER SP2022M

今回は、KSCの「SIG SAUER SP2022M」のご紹介です。

実銃は、スイス・SIG社が自社初のポリマーフレームオートとして開発したSP2340/SP2009の後継機種として2004年にリリースしたモデルであるSP2022のスライドにマニュアルセフティを追加したモデルとなります。
SP2022シリーズの基本仕様としては、使用弾薬は9×19mmのほか.40S&Wと.357SIGとなっており、本モデルは9×19mmを再現しています。なお、装弾数は15+1発となっています(.40S&Wと.357SIGの装弾数は12+1)。

トイガンとしては、KSCがSP2340/SP2009を販売しておりましたが、実銃の発売から少し時間をおいてSP2022がラインアップに加わっています。
本モデルはそのバリエーションとして製作されたもので、当時の専門誌では500丁限定での生産となっていました。

KSCではSP2340/SP2009についてもいくつかのバリエーションを製作していましたが、本モデルは既存製品とはやや異なった力の入れ方になっているようにおもわれます。
このモデルにコック&ロックが必要かと問われれば答えづらい面はありますが、あって困るものではないですし、なによりトイガンのバリエーションとしてはありがたいことだとおもっています。

2015年02月05日
KSC SIG SAUER SP2009

今回は、KSCの「SIG SAUER SP2009」のご紹介です。

実銃は、'99 年に発売されたSP2340につづきリリースされました。口径、および装弾数はSP2340の.40S&W(12+1発)に対し9x19mm (15+1発)となっています。
SP2340とともに「SIG Pro」シリーズという呼称のもと展開されましたが、これは金属フレームのマスターピースであるP220系との併売と廉価版のイメージを与えないことを狙ったもののようです。
また、P2340/P2009はSIG ARMS初のポリマーフレームオートでしたが、P220系に準じた操作性、安全性とユニット化されたトリガーボックスというような新規性を採用しており、「グロックの二番煎じ」に終わらない存在感を発揮することができたとおもわれます。

SP2009のトイガンとしては、やはり唯一のモデルアップですね。
SP2340がABSモデルであるのに対し、SP2009はHW素材を採用し差別化を図っています。このあたりは、タナカUSPやP228/P229も同様ですね。
同モデルでABS/HWでの発売となるとHWまで待つ方もいらっしゃるかとおもいますが、「刻印がちがうと別モデル」となってしまうわたしのようなタイプとしては、ある意味うれしい展開かもしれません。あ、これで蒐集物が増えてゆくわけですね・・・。

この頃のKSCは非常に魅力的なモデルの製作をしてくれていました。実現こそしませんでしたが、STEYR M9もアナウンスがあり、メーカーとして非常に勢いを感じたものでした。
現在はトカレフにつづきマカロフが発売と東欧系に力を入れているようですが、ぜひともファンがドキムネになるような展開をしていってほしいものです。

2015年02月01日
KSC SIG SAUER SP2022

今回は、KSCの「SIG SAUER SP2022」のご紹介です。

実銃は、'04 年にSP2340/SP2009のアップデートモデルとして製作されたものになります。
SP2340/SP2009はSIG SAUER初のポリマーフレームオートでしたが、フランス内務省に制式採用される際にいくつかの変更が行われ、これがSP2022となりました。
最大の特徴としては、フレーム下部のアンダーレールで、前モデルでは独自規格だったものが一般的なピカティニー規格のものに変更となっています。また、トリガーガードの形状もスクエアになっていますね。

日本製のトイガンとしては、唯一のモデルアップだったとおもいます。
KSCはもともとSP2340/SP2009をモデルアップしていましたが、バリエーション展開としてはおもに刻印変更によるものとなっており、SP2022の製作まではやや時間がかかった印象があります。
一方で、SP2022としてモデル化された後は、フランス国家憲兵隊(ジャンダルムリ)仕様とサイレンサー用のバレルが付いたタクティカルモデル、スライドにマニュアルセフティが付けられたSP2022Mが製作されています。

本モデルはフレーム部分が一新されていますが、KSCのウェブサイトによれば「金型分割から押出しピン位置までこだわり抜いた」ものだそうで、まさしくメーカーのこだわりが感じさせられます。
また、作動についてもこのシリーズで初のSYSTEM7搭載モデルとなっており、亜鉛一体のマガジンとあわせて、なかなかの動きをみせてくれます。

2010年04月14日
KSC CZ CZ75 1st

今回は、KSCの「Česká zbrojovka CZ75 1st」の再登場です。
以前の記事はコチラとなっております。

実銃は、旧チェコスロバキアの国営企業CZ社が製作した自動拳銃です。
ブローニングタイプのショートリコイル方式を採用したスタンダードな機構となっています。
複列式弾倉を採用しているわりには握りやすいグリップで、このあたりもハイパワーの血を引いているようでもあります。

CZ75自体は実銃の知名度がそれなりにあるので、トイガンとしてはMGCが固定ガスガン時代よりモデルアップしているほか、東京マルイもエアコッキングガンでモデルアップしています。

MGCがモデルアップはしていましたが、いささか古いモデルだったこともあり、決定版として待望されていたのが、本モデルですね。
再現度としてはなかなかだとおもうのですが、ハイパワーとおなじく全体的な「軽さ」からくる物足りなさがあったようでもあります。このあたりは、まぁ、仕方のないところでもありますよね。

2010年04月06日
KSC S&W PERFORMANCE CENTER M945

今回は、KSCの「S&W PERFORMANCE CENTER M945」の再登場です。
以前の記事はコチラとなっております。

実銃は、米S&W社のカスタム部門「パフォーマンスセンター」により製作されたものです。
スライドはM4506のものをベースに改良、フレーム部はガバメントの基本設計を参考に製造され、それぞれを組み合わせています。
上半分にS&Wオートのデザインを残しながら、下半分にガバをおもわせるパーツが奢られているのが特徴ですね。

トイガンとしては、やはり唯一のモデルアップとなります。
実銃の知名度がそれほど高くはないとおもわれるなかでモデルアップしてくれたのは、非常にありがたいですね。

よくいわれることだとおもいますが、本モデルはKSCの代表作といえるモデルだとおもいます。
KSCのお家芸といえるNCマシンを使用した外観の加工、内部パーツには焼結成形金属を採用することで切れのよさを実現するなど、こだわりが詰め込まれており、非常に満足感の得られるモデルになっているとおもいます。
